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すると、たとえば、生まれて学校を出て仕事をして家庭を築いて権力を握ってお金を貯め込んでうまいものを食ってメタボになって脳梗塞で死んだとして、その間たくさんの目的があって達成があって挫折があってそれに関わる喜怒哀楽があって、そのそれぞれの目的と過程とその間の感情の起伏との一連のすべてが、真の自由であり、真の目的であり、真の幸福であり、それが、真に、”そうだったんだ”、と、実感できるのは、”その時”、の、最高善の時、ということですね。
ええ、真に、”そうだったんだ”、と、それが実感できた時、同時に、すべてが私で、”ひとつだったんだ”、”ひとりだったんだ”、”記憶だったんだ”、と、真に、”そうだったんだ”、と、それが実感できた時、”今、ここ”、の、その私の記憶の世界は、”ぼく”、の世界として、平穏で満ち足りた光とともに清算されます。
しかし、その間、あくまでも、悪の破壊は苦をともない、極悪はより長い極苦をともない、善の創造は楽をといもない、極善の最高善はより短い極楽をともない、その極悪も、より長い極苦をとものうものの、いずれはその極善の最高善の極楽に向かい、平穏で満ち足りた光とともに清算される、というんですね。
ええ、そうすでにすべて選択されています。
その時、”ぼく”、は?
その時、真に、”そうだったんだ”、と、実感した、私の、”ぼく”、は、光の中のその実感以外は、確率でしかその確からしさを求めることはできません。
その時、以後は?
その時、以後も、私の、”ぼく”、同様、真に、”そうだったんだ”、と、実感した、光の中のその実感以外は、確率でしかその確からしさを求めることはできません。
”ぼく”、と、その後も、すべて、あくまでも、その私という光の中にあるものなんですね。
ええ、すべて、”今、ここ”、の、私の記憶です。
無限の過去から無限の未来の、素粒子から遺伝子から石ころから星々の宇宙の果てまで、すべて、”今、ここ”、の、私の記憶という光の中にあるということですね。
ええ、その光は、”今、ここ”、で、すでに、いつも、宇宙のすみずみまで輝きわたっています。
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