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作ろう
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世界に誇れる国を！ 欲望のてっぺんに第六天の魔王というのが住んでいる。これは 支配欲のことで、 他者を自分のいいなりにさせることに強い快感を覚える心の働きで、 だれにでもあり、権力に惹かれる人は特にこの魔王に支配されやすく、 ブリキの勲章や分厚い正服を着込んで少しでも自分を大きく見せて 他者を支配し、出来るだけ多くの取り巻きにちやほやされたく、 太鼓の人はそうやって腹を膨らませ、 さも貫禄があるようにきどって見せかけ、自分より大きなものを見ると ますます腹を膨らませ、適わないとみると、相手を潰そうとやっきになる。 なにしろ、自分より大きいもの、偉いものは気に食わない。 そういう支配欲、権勢欲の心の働きを仏教では第六天の魔王とよび、 これがより強く大きく現れれば大量破壊に結びつく。 この魔王は個々人の心の奥底に潜み、 絶えず出番のチャンスを狙っているが、人それぞれに性格とか 環境とかの様々な要因（縁）で、ほんの一瞬出て凶暴化したり、 ほんの一瞬出ても”魔が差した”とわかり後悔して破壊を最小限にとどめたり、 ずっと出っ放しで大破壊をしでかしたり、 或は、まるであるかないかの無縁の人もいる。さて、日本の政治。先日、 前首相が亡くなったということで、 医師団の記者会見がやっとおこなわれたけれど、 レントゲンやＣＴの写真を出せない 中では、精一杯の”正直”だったかもしれない。そのために、あの最初の 会見で”正直”を連発した官房長官の発言と食い違いが出てくるわけで、 それにしても、 最初の会見で、この”正直”を連発した官房長官の発言を聞いて、 この人はなんと”正直”な 人かと思うほど”正直”でないことが隠せない”正直”な人で、気の毒に 見えるほど ”正直”なこの記者会見を仕組んだその裏に、ブリキの勲章や分厚い正服（驕り） で着飾った 本当の不”正直”な太鼓の人たちの姿が チラチラ見える。その人たちのお仲間かどうか分からないけれども、 このスッタモンダで新しく首相になった人が、先日、「現在の日本国は天皇中心の 神の国、それを国民に植え付けるために、３０年間活動してきた、云々」、 と言い放った。神道関係者の会合で神といえば 神道の神のことであり、天皇といえば神道の天皇のことに違いなく、 こんな原爆みたいなことを あえて公の場で言うからにはそれなりの腹ずもりがあり、 察するに、 この人は言われることにいちいち むきになる子供のような純粋な面があるので、 例の官房長官発言の食い違いを指摘されるのが よっぽど嫌なのか、ドロドロ、グチャグチャの話題（金権政治の腐敗の大悪が 社会悪、社会不安、教育の荒廃、多発する少年少女の犯罪の 根本の原因だとする話題）が よっぽど嫌なのか、 わざとおかしな事を言って目くらましのつもりなのか、 それとも、本当にほんの軽い取り巻きに対するサービスのつもりなのか、 それとも、うがった見方で、ドロドロ、グチャグチャの体質は、 そう簡単に変わるものではなく、余程のことが無い限り、変わったとしても 一時の気まぐれで、時間がたてば喉ぼと過ぎて元どおり、 そのことは日ごろ真剣に善隣活動 されている方々なら、相手の生き方、信条を変えるのは至難の業で、 塩をかけられたり、笑顔の下に舌を出されたりで、 骨身にしみて分かっていることだろうから、 すでに随分おいしいものをいただいたことだし、さらに ドロドロ、グチャグチャの思うつぼになる前に、ドップリと 泥をかけられ実績が見えなくされて気の毒だけれども、 さらに汚い泥をかけられるに 忍びないしバツも悪いことだから、ここいらですでにドロドロ、 グチャグチャのものだけを残して、 あとはサッパリといきましょうか、とでもいっているようだ。 いづれにしても常識的に考えて、その言動は並外れて 今の日本国の首相にはふさわしくなく、先に言った”神の国、云々”を票目当て でなく、本当に 信じて活動してきたというのなら、 明らかに民主主義とは程遠い苔むした人だ。 ところで、彼の大先輩の老年の国会議員の先生方が何人か引退するようなので、 その中に該当する人がいるかどうか 分からないけれども、前の戦中から半世紀以上、ブリキの勲章や分厚い正服を 着つづけ、年を取っても 手離せずにそれにしがみ続ける老人たちの業突張りの醜い姿と、 今から５０年前、戦後すぐに そのブリキの勲章や分厚い正服をかなぐり捨て、後の人生の５０年を戦中犯した罪の 償いに捧げてきた老人たちの晴れ晴れとした姿とをよくよく比べてみていただいて、 その上で、中高年の自殺者が絶えない、少年少女の凶悪な犯罪が 多発しているこの御時世に、豪華なホテルで、 ブリキの勲章や分厚い正服（驕り）で着飾り、利権に群がる取り巻きを大勢集めて コップ一杯２万円もする華やかな金集めの パーティーを開いて浮かれている姿がどのように映るのか...。 くれぐれもこれを見て、 良い子は焼けをおこさずに、自分が第六天の魔王に 支配されそうになったら、その魔王にこう言ってやろう。 俺はお前（支配欲）の破壊の いいなりになって小さな自分を大きく見せようと、 劣等感丸出しのぶ様な格好はさらさないし、反対に 俺はお前（支配欲）を家来にして支配し創造に使って本物の大人（たいじん）になる、と。
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| (2000.5.19) |
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