appeal

人間は、人間として生きている限り、常に、その存在意義を自己に問うている生命であり、
自己の存在意義を認められることに無上の喜びを感じる。

自分と同じように、自分の身内が、自分の郷土が、自分の国家が、認められ誉められたときに喜ぶのも、
自分の、身内、郷土、国家という、外化された自己によって、その自己の存在意義までもが認められたと思い込むため。

国家や軍隊や英雄、等、大きな強いものに異常な執着心をみせる自己も、卑小な自己の存在意義に対する、その卑小と思い込む、その自己がそうさせるので、

表層では、自分は、その外化された大きな、”ライオン”(国家、軍隊、英雄)、と思い込み、
深層では、自分は、その外化された大きな、”ライオン”(国家、軍隊、英雄)、の衣を着る、卑小な狐、卑小なゲジゲジ、卑小な虫けら、だと思い込んでいる。

その卑小な狐、その卑小なゲジゲジ、その卑小な虫けら、は、

実は、
その卑小な、”私”、こそが、
”今、ここ”、の、
無限大の宇宙を身体とする、
無限大の生命の、
大慈悲心の、”仏性”(最善)、を持った、
真の、”英雄”、の、”私”、だ!

と言っても、まったく信じることが出来ず、に、
こんなみすぼらしい卑小な虫けらの私が、そんなことがあるものか、と、
その外化された大きな、”ライオン”、の卑小な虫けらであることから逃れられないで、
その外化された大きな国家や軍隊や英雄という、”ライオン”、に、その自己を投影し、
卑小な虫けらと思い込んでいる自己を、立派に大きく見せようとしている。

その投影され、外化された、”ライオン”、に対する称賛を、
卑小な自己の存在意義に対する称賛として受け取り、喜び、
その批判を、
卑小な自己の存在意義に対する批判として受け取り、悲しみ、怒る。

第六天の魔王、僭聖増上慢(黄金のメンツ)は、
その支配下の、”私”、達の、その、卑小な自己の、”虚栄”、を巧みに操り、
その支配下の卑小な自己の、”私”、達に、その輝く黄金の、”ライオン”、の衣を着させ、
その権門の私の権門の目的(名声、お金、権力、地位、メンツ)のために、
その、”最善”、の真理とともに、
それを利用し、犠牲にし、破壊し、道連れにする。

その操られ、黄金の、”ライオン”、の衣を着せられた、
その支配下の卑小な自己の、”私”、達は、

その大きな、”ライオン”、の輝く黄金の衣が目に入らぬかと、
その黄金の、”ライオン”、に対する賞賛を、我が賞賛として、喜び、
その黄金の、”ライオン”、に対する批判を、我が批判として、怒り、

その黄金の、”ライオン”、の権門の目的(名声、お金、権力、地位、メンツ)のために、
その、喜び、怒り、とともに、
その、”最善”、の真理までもが、
利用され、犠牲にされ、破壊され(傷つけられ、汚され、見えなくされ)、道連れにされていることが、わからずにいる。

”師”、は善悪に通じるのに、

破戒の淫乱坊主や、集団殺人者の教祖のような悪師に、従う、”弟子”、達の、”師弟不二”、は、批判し、蔑んでも、
自分達の、”師弟不二”、は、問答無用に黄金化(絶対化)してしまい、

自己自身の中にある、真の、”英雄”、を、
自己自身の中にある、大慈悲心の、”仏性”(最善)、を、

自己を卑小だと思い込んでいる、”私”、が、
”虚栄”、として、その、”師”(善悪)に、投影しているに過ぎないことに気づかずに、

その自己自身の中の、真の、”英雄”、が、
その自己自身の中の、大慈悲心の、”仏性”(最善)、が、

悪師としての、大悪党(大破壊者)(大偽善者)のメンツ(虚栄)に、
”虚栄”、として、
その、”最善”、の真理とともに、
利用され、犠牲にされ、破壊され(傷つけられ、汚され、見えなくされ)、道連れにされていることに、気づかないでいる。

その、外化された、”ライオン”、の輝く黄金の衣を着た、卑小の、”私”、は、
その卑小の、”私”、自身こそが、
その自己自身の中の、大慈悲心の、”仏性”(最善)、を、持つ、
真の、偉大な、”英雄”、の、”私”、であることに、
理では信じられても、身では信じられずに、

その、”最善”、の真理を破壊すること(傷つけ、汚し、見えなくすること)、が、
真の平和、真の生命の目的の道を塞ぐ、最極悪であり、最悪の果報を招くものであり、

そのための、”虚無の世界”、”転倒の世界”、”破壊の世界”、の出現であることが、
それ程に、重要なことであり、大きなことであることが、
理では信じられても、身では信じられずに、

その、外化された、”ライオン”、の輝く黄金の衣を着た、卑小の、”私”、として、
その、”虚栄”、に操られている、”虚栄”、の
その、”虚栄”、の中で、
その、自己自身の中の、大慈悲心の、”仏性”(最善)、とともに、
その、”最善”、の真理をも、
破壊していること(傷つけ、汚し、見えなくしていること)に、気づかないでいる。

目を覚ませ!卑小で、偉大な、ファウスト達!

目を覚ませ!真の自由人達!

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(2002.10.21)
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