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怒ろう!


美や利のために善を破壊する悪に対して!
美や利のために善を破壊するのは悪であり、美や利のために悪を破壊するのは善であり、 善のために美や利を破壊するのは善であり、悪のために美や利を破壊するのは悪である。 善は目的、美や利は手段であり、 美や利は善の手段になれば善として振る舞い、悪の手段になれば悪として振る舞う。以前、 現実に自分で殺人を犯して、その場面を写真に撮って作品(美)として発表した人間がいた。 それ以上に”不条理”をてらった残虐な映画(単なるオカルトやヴァイオレンス映画のことではない)や ゲイジツの類があり、その本当の残虐性に、てらって気づけないで賞賛している評論カ(気取り)もいる。 こういう手合いの映画や評論カやゲイジツ(どういうものかは健全な精神ならすぐにわかる) に出合って敏感に怒りを感じることが出来たなら、 大いに怒ってツバをかけよう。それが製作者の意図であり、その怒りの量がその人の、 その社会の心の豊かさ健全さの バロメーターであることを製作者は知っている(ということにしよう)。どうやら今の日本、 その怒りの声(豊かさ、健全さ)が 小さい(麻痺している)とみえて、その残虐性を平気でテレビで流すことができる。 スポンサー(健全優良上場企業)(利)や気取り評論カのお墨付きオマケ付きで。
例えば、主人公を助けようとしている”善人の少女”の体を2台のトラックの間に縛りつけ、狂った”不条理”の権化の 殺人者がトラックに乗ってその”善人の少女”の体を 引き裂くという(残虐な)映画(B級でもオカルトでもない)がテレビで放映されていた。 現実社会の”不条理”に対する告発を気取っているようだけれども、 誰がこの映画に現実の戦争や、無差別殺人等の”不条理”の残虐さを 読み取るというのだ。 ここに出てくるのはあのローマのネロの時代のコロシアムでの、狂った理性の 群集(獲物を捕らえてその肉を食らう野獣の本能が変質したエクスタシーをもてあそぶ狂った理性の群集) のための見世物、その群集(視聴者がその役をになわされる)の眼に晒された、 残虐な刑に処せられる”キリスト教徒の少女”(善)の姿を見世物とする以外のなにものでもない。 この映画にはベトナム戦争などで 戦争の”不条理”を撮り、書き、その”不条理”を告発した写真家や作家の側の 栄誉などなく、あるのはまさにその”不条理”をしている 作っている当の狂った、理性の殺人者(生命を冒涜するもの)の側の 恥辱だけだ。 殺人者が自らの犯行写真を作品として発表したあの狂気以上に、狂った理性の欲情を満足させようとする こんな偽善(不条理を告発しているつもり)の映画を 誰が認めるというんだ(歪んだ頭にしかうけない)。ちょっとした見栄やてらいや気取りでこのような映画を 作ってしまった 製作者(無残に殺さなくとも容易に助けられたはずなのに、他の場面では例のごとくさんざん奇跡のアクションを 繰り返しているくせに、視聴者も大いに期待しているとわかっていながら、わざと期待をはずし、ショックをねらい、 てらって、気取って、決して やってはいけないことをやってしまったモノタチ)と、さらに公表を許してしまう関係者に強い憤りを感じるとともに ある域を越えてしまった荒んだ破壊の社会を見る。こういう”声”を引き出す効果を云々するならそんな 欺まんは人間が人間の誇りを持って生きる社会には通用しない。

(1998.12.5)


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