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愚人とはこういうものです

愚人とはこういうものです。個人的感傷のために国家の”けじめ”、それまで築き上げてきた国家間の信頼関係、経済関係、戦後処理による償い、善の行為による絆、等のことごとくを破壊し、それで戦争で犠牲になった軍人が喜んでいると思いこんでいる愚人。歪んだ理念、ちっぽけな信条（個人的感傷、等）を強攻につらぬいて、被害者の心情、さらにその国家間の大義をも平気で破壊できる”精神性”。この”精神性”こそがその大破壊の悲劇を生む当の”元凶”であり、原爆の悲劇も、この愚人御執心の特攻隊の悲劇も、この愚人の”精神性”によるものだということをこの愚人は気付かないほどの愚人であり、さらにその破壊の”元凶”の”精神性”の持ち主が当の戦争犠牲者達を弔ってその犠牲者達が喜んでいると思い込んでいるほどの大戯けの愚人なのです。この愚人はかくのごとき愚人としてこのように生き恥をさらし死後も愚人としてこのようにそのしでかした愚行の恥の不名誉をさらに世界にさらし続けることでしょう。また、あとに続く愚人達も、その多くは、権威、権力志向の、何か大きなものに自分が権威付けられないと落ち着かない、ブリキのおもちゃが好きな貴族趣味の、”権力への意志”的歪んだ”精神性”の持ち主達に違いなく、彼らにとって裸の自分と裸の自然とが一番居心地悪く、うす暗がりのネオンの下で金ぴかのひかり物ときつい香水黒いムチとがよく似合う鏡に映った自分の姿にうっとりしているナルシストの”精神性”の持ち主達か、深層の心理的性質からその反動としてより強い男性的なものより強い権力的なものを求めずにはいられない深層に隠れた性倒錯者の”精神性”の持ち主達に違いなく（だからこの人達には赤裸々に自己主張する性倒錯者は極めて忌むべき存在として映る）、この人達にとって民衆はアリのようなものなのであり、アリがせっせと餌を運んでくれば、飴と勲章とを与え、そうでないものはその権威、権力で踏み潰してしまおうとする歪んだ”精神性”の持ち主達に違いないのです。この放蕩息子達を決して甘やかしてはなりません。これからの世紀には、まったくもって不似合いな大きすぎてはほしくない人達なのです。特に、これからの世紀、一人一人がインターネットで結ばれた情報社会の世紀では、民衆の一人一人が王様であり、大統領であり、内閣総理大臣であり、つまり、それぞれの民衆がそれぞれの世界で責任のある主（あるじ）としての、真の民衆の、真の地球民族の、真の世界市民の世紀でなければならず、真の自由の世紀でなければならず、２１世紀を生き抜く私達は、このような次の世紀にとって致命的な、民衆をアリとしかみない、その運んでくる餌で太って動けなくなった女王アリのような、独占、寡占の権力者達を決して許してはなりません。

(2001.08.16)
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