| 危ないぞ！
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| 民族主義、国家主義の全体主義が個人をどう扱うかは
歴史が教えてくれている。民族の名、
国家の名を使おうとその実態はその民族、国家を牛耳る（利用して富を得る）ほんの一部の特権階級の
ための民族であり
国家であり、民衆はその一部の特権階級の特権（富）を維持するための道具に過ぎないというのがその歴史の
教えているところだ。真の民主（民衆が主体）とは民衆が人間であり、その人間が主体であるということで、
民族、国家の枠を超えるものだ。したがって
民族主義、国家主義は民衆（人間）を主体とする民主主義とは根本的にそぐわないもので、
もし民族主義者、
国家主義者が真に民衆のためにとか真に民主主義のためになどと口にするならそれは大ウソだ。
ところで最近、”民主主義国家”の日本で
話題になっているものに
国旗、国歌の
法制化というのがある。国旗を「日の丸」、国歌を「君が世」として法的に根拠ずけようとするものだが、
「日の丸」の方は太陽の象徴との共通の国民の認識、解釈がなりたてばそれほど問題とは思わないが、
「君が世」は歌詞の内容からまがりなりにも民主主義の憲法下での国歌としての共通の認識が
国民全体にあるとは思えないし、
今の日本、将来の日本のありかたからいってそぐわない。
その歌詞の内容は、 「君（天皇）の世は長く続くだろう。小さな石が大きな岩となって苔が生えるほどまで」 というものだ。これはまさに専制君主時代のそれこそ今では苔のむした内容（内容が古今時代からの 歴史的経過とみれば当たっている。当たっているからかえって天皇の威光をさげているのでは・・・）で、 前の戦争で、軍国主義侵略主義帝国主義者（代官と越後屋）が 天皇は神の子孫という神話をもとに天皇を神とする教義をでっちあげ国民を洗脳し 神の国家、選民の国家（神国日本）として（最近の 危ない国々や危ない宗教を笑えない）その神の名のもとに 多くの国を侵略し多くの人々を殺し、さらに自国の多くの人々までも殺して他国も自国も破壊つくした歴史を 見て、犠牲者の立場に立てば、 この歌詞に鈍感を装う為政者の 人間としての誇りが疑われる。 この歌は現在の民主主義国家（名ばかりでも）としての日本の公的な国歌というよりは、 皇室の私的な皇室歌とでも いったほうがいいし、公的な場での使用はあくまでも私的な皇室歌を便宜上拝借していると解釈したほうがいい。 今の日本の低迷も本を正せばこの”苔むす巌”のような矛盾、 つまりりっぱな”苔むす巌”をたてまつってたてまえとして、 その蔭でさんざん悪いことをしておきながら臆面もなくその”苔むす巌”を持ち出して道徳を云々する欺まんに 世間が子供たちがしらけ虚無（むなしさ）に逃げこんでやる気が失せてしまっているからではないのか。また、 他の多くの国でも国歌は多かれ少なかれ問題をかかえている。その多くは 日本と同じように民族主義、国家主義、帝国主義等による 戦争の傷痕が国歌に歌い込まれ尾を引いているからで、この際日本はその国歌の因習を断ち切る意味でも 先駈けとして大胆な 新しい国歌を、国民の共通の認識が得られ、国民誰もがすすんで歌いたくなるような、それを聞くと元気が でるような国歌をつくってみてはどうか。 世界は真の民主主義の時代に突き進んでいる。 真の民主主義とは民族、国家の枠を超えた人間民主主義だ。 いつまでも頑迷に”苔むす巌”のようにとどまっていると 真の民衆（ひとりひとりが世界の主（あるじ）としての人間）の民主主義という世界の本流に取り残され ”苔むす巌”の”苔むす村”はますますさびれてしまう。
”私たち”の住むこの地球は何と美しい星だろう。 |
| (1999.5.19) |
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